風景読みフェア開催のおしらせ・柴崎友香さんトークは残席のこりわずかです!

家で洗濯機の中に液体洗剤を入れていたのですが、ぎょっとする。
黒に近い濃紺。色が。
黒い服の上に今の液体洗剤(アリエールとか・よく見ると薄い水色がついている)をたらすと、そのような色になるというか見えるのだった。いくら黒の上とはいえ、今までこんな色で服を洗っていたなんて凄いかもと思った。そんな洗剤で洗った服で仕事しています。イロといえば、9月からですが、7階東側エレベーター前棚では「風景読みフェア第一弾・現代アメリカ写真の風景を読む」を開催中です。(ブルボンフェアの横です)




風景読みフェア第一弾 アメリカ写真の風景を読む
 
会期:2009年9月1日〜10月31日

場所:ジュンク堂書店新宿店 7階 東側エレベーター前フェア棚

このフェアは10月からのcommmons schola vol.3 Debussy 刊行記念フェア(今回は編集の門松宏明さんに加え、気鋭の出版社・アルテスパブリッシングさんにもドビュッシー関連書を選んでいただきます豪華フェアです)へとつながります。元はといえば、日高優さんの「現代アメリカ写真を読む」(青弓社)とホンマタカシさんの「たのしい写真」(平凡社)がほぼ同時期にが出たことがこのフェアのきっかけです。「現代アメリカ写真〜」はアメリカの、特に風景写真において濃すぎるともいえるような論文がまとめられた、まさに待望の評論集であり、「たのしい写真」では「写真集の内容を分析・分類・グラフ化してみる」などの、細かい面白い試みが紹介されています。

現代アメリカ写真を読む―デモクラシーの眺望 (写真叢書)

現代アメリカ写真を読む―デモクラシーの眺望 (写真叢書)

たのしい写真―よい子のための写真教室

たのしい写真―よい子のための写真教室

2つの本で紹介されている風景に関する関連書を中心に、小説、漫画などの風景というキーワードが特に拡大された書籍を、今回集めました。今回入っている中でも、ドビュッシーフェアにつながる書籍はラストあたりに残し、少しずつ本をご紹介していければ、と思います。

ちょっと離れたところの柴崎友香さん選書フェアとも、つながる部分もアリ。これは風景フェアの棚ですが、ちょっとあやしい本があったので、柴崎さんにご来店いただいた際、ご紹介させていただきました。



柴崎さん「ページ下の、解説がおもしろい」↑トレインイロ。電車の車体のデザインを掲載した本は、今までにありそうでなかなかなかったのではないのでしょうか。前頁フルカラー!朝日出版社さんのサイトからは、「イロい」壁紙がダウンロードできます。編集を手掛けられたのは、コピーライターの下東史明さんとアートディレクターの小杉幸一さんとのこと。

他にも鈴木志保さん「船を建てる」の風景はなにでかたちづくられているか?関連書。漫画・小説・写真集をまとめて読むのは(たぶん)楽しい。

船を建てる 上

船を建てる 上

西瓜糖の日々 (河出文庫)

西瓜糖の日々 (河出文庫)

植田正治写真集:吹き抜ける風

植田正治写真集:吹き抜ける風

また、今のところ一番出ているのはタッシェンのこれ。これが出たときは正直引きました。2000円しないんじゃ、これ・・・スティーグリッツ写真集、安すぎます。

Camera Work: The Complete Photographs 1903 - 1917 (25th Anniversary Special Edtn)

Camera Work: The Complete Photographs 1903 - 1917 (25th Anniversary Special Edtn)


柴崎さんフェアの写真を撮影された、関西弁を操る人物の中で恐らく一番カッコいい男性、山方さんがお狙いの(?)写真集はこれ。かっこよすぎます。

ランドスケープー柴田敏雄―2008ー2009

ランドスケープー柴田敏雄―2008ー2009

今回フェアには置いていませんが、下の2点も欲しい。光琳社・・・!(爪を噛む音)

VISIONS of JAPAN SHIBATA Toshio

VISIONS of JAPAN SHIBATA Toshio

Dam

Dam


こちらは柴崎さんフェア棚のようす。*写りが悪く、すみません・・・!

「百物語」(杉浦日向子)は、無人島に持っていくんだったらこれしかありえない、私のベストワン漫画だったのでとても嬉しいです。

特に蔵から手が出てくるお話と、障子に顔が出るお話と、息子の顔が空中に出てくるお話(勝手に出る三部作と決めました)は、どうしても柴崎さんの小説を思い出してしまう。

百物語 上之巻

百物語 上之巻

百物語 下之巻

百物語 下之巻



やっぱり「見ている人が確実にいる」話だからだろうか、と思う。よく考えてみれば、「百物語」すべて、「見ている人がいる」話でないとありえないのだけれども、この三話は全て、「なんか、ぼんやり見ちゃった・・・」人が確実にいて、あんまり異界に行ったり転がったりひどい目にあったりもせず、あんまり動かず、ただやっぱり何かおかしかった、という気分になった人というのはいた。そういう話だからかなあ。画家・井上安治の東京を描いた本、↓下のこれも(今回フェアにはないですが)そのような意味では近いものがあるような気がします。

YASUJI東京 (ちくま文庫)

YASUJI東京 (ちくま文庫)

佐々木さん×柴崎さんトークショー(9月24日)も残席わずかに!ご希望の方はぜひ!