フラグからデルヴォーまで(ブルボン小林フェア)


ブルボン小林さんの「ゲームホニャララ」早速発売日に買うも、そのまた翌日に会社で紛失。心で泣き叫びながら、顔は平常心で探しました。会社の防災センターにあっさり届いてました。警備員さんが奥のほうにいたので、屈辱的ともいえるほど大きな声でタイトルを言わされた。あまりにも恥ずかしかったので「ゲームなんとかです・・・!」「なんとか小林という著者の・・・!」で、なんとか通じる。「ブルボン小林著 ゲームホニャララ 出版社エンターブレイン」出版社名から著者名からタイトルにいたるまで、びっしり完璧に警備員さんによって丁寧な書き込みがされた忘れ物ノートにサインして終わり。

よく考えたら「ゲームなんとか」でうまいこと誤魔化せたと思ったけど、「ゲームホニャララ」と普段使いの意味はあんまりかわらない。

ゲームホニャララ

ゲームホニャララ

新宿店では少し前からブルボン小林フェア、7階東エレベーター前のフェア台(芸術書近く)で開催中です!棚作りはおなじみ、新宿店の坂口憲二、ディープパープル阪根おにいさんです。(9月末までフェアは開催予定)


ゲーム画面を意識してはいるが、紙と糸とシールによって作成された、もはやアナログの極地のかんばんは、↓ちょっと清川あさみさん風(すみません、うそです)


↓自腹文庫がちくま文庫に!(フェアでは両方置いてあります。ブルボンファンとしては夢としか思えないような素敵な状況)

ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ (ちくま文庫)

ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ (ちくま文庫)

ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ (自腹文庫)

ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ (自腹文庫)


今回それにしても、「実生活におけるフラグ」の回は印象的でした。家にTVゲームがなかったので全くゲームをしたことがないのですが、フラグとは

魔物倒す→木材手に入る→橋なおる→次の世界にいける。 我々はこういう展開を「フラグ」と呼ぶ。


ゲーム(虚構)をやりつづけることで、世界(現実)の感じ方が少し変わる(心の中にみえないフラグが立つ)。そのことを我々はもっと不思議に思っていい。



 ブルボン小林「ゲームホニャララ」P34、P37より


何だか今回はさらに(ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュよりも数倍)ゲームを行う時に呼び起こされるゲームならではの感情、また、ゲームをやらない人から見たときのゲーム、ということについてページが大きく割かれている気がします。

今回のフェアでは福永さんフェア開催時に、ゲストとして選書に参加されていたブルボンさんの選書リストが今回、また配布されています。あの時行けなかった方も是非いま!

せっかくなのでフェアには入っていない「ゲームホニャララ」関連書も。
「ホニャララ」中でデザイン激賞、高橋源一郎さんの↓は、本当に美しい表紙です。佐々木暁さん装丁とのこと。

優雅で感傷的な日本野球 〔新装新版〕 (河出文庫)

優雅で感傷的な日本野球 〔新装新版〕 (河出文庫)

そして何よりも最終章…デルヴォー(画家)とゲームについての、このタイトルでこれ!?と思わせられるような、凄く美しい章は必読です。デルヴォーといえば、奇しくも今Bunkamuraで展覧会が開催されているはずです。・・・。いこうかなあ。